私は大学で保育・幼稚園・小学校の教育について学び、小学校教員として10年以上勤務してきました。また、幼児の双子の息子と乳児の娘の父親として育児に関わり、育休も取得しました。今回は、最近注目している教育書レビュー第10弾として、舩津透さん(TLC for Kids代表)の『世界標準の自己肯定感の育て方 失敗に負けない「強い心」が身につく』を紹介します。
この数年、教育現場や子育ての場で話題になっている「自己肯定感の育て方」を教えてくれる本です。このサイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイトを含む)を掲載しています。
どんな本?
この本は、子どもの年齢に合わせた育児ポイントを教えてくれます。各年齢で取り組むべき課題をしっかりと超えることで、子どもは成長し、自己肯定感が育まれます。適切なタイミングで必要なことを知ることで、育児が楽になります。
この本がおすすめな人
- 子どもの自己肯定感を育てたい方
- 他国の子育てについて知りたい方
- 育児に関する多くの学びを求める方
おすすめポイント
年齢につれて自己肯定感が下がる日本人
日本人の自己肯定感は低いと言われていますが、筆者はデータから「年齢につれて下がる割合が高い」と指摘しています。その原因の一つが親の謙遜です。
気をつけたい親の謙遜
自己肯定感とは「自分は受け入れられている」という感情であり、親から与えられます。親が子どもを謙遜すると、自己肯定感が下がる原因になります。例えば、「うちの子はダメで」や「そんなことないよ」と自分の子を貶すことは避けるべきです。代わりに、褒められたら「ありがとう」と返したり、「トンビが鷹を産んじゃったね」などの返しが勧められています。
0〜2歳の子育ての課題: 基本的信頼感の獲得
この時期に大切なのは、親への信頼を感じることです。心地よいスキンシップを通じて、脳がオキシトシンを発生させ、自己肯定感を育む基盤が作られます。触れ合うときには五感を使うことが重要です。
- 話しかけながらスキンシップをする
- 体を近づけて匂いを感じながらスキンシップをする
- 目線を合わせてスキンシップをする
1〜3歳の課題: 自律性を育む
自律性を育むためには、子どもが安心できるようにしっかり甘えさせることが大切です。親が安全基地となり、子どもが自分の意思で離れていき、自立していきます。子どもに任せて上手くいかないことがあっても、実験をしていると思って見守ることが必要です。
その他のポイント
コミュニケーション能力をあげよう
これからの社会に必要なコミュニケーション能力を高めるために、子どもとごっこ遊びをすることが効果的です。また、体が触れ合いながら行う遊びも効果的です。
- お馬さん(四つん這いになった人の背中に乗る)
- ゴーカート(膝の上に乗って車ごっこ)
- ジャンプ遊び(子どもの手を持ってジャンプ)
ユダヤ人の子育て
ユダヤ人は「今日何を勉強した?」ではなく、「今日何を質問したの?」と聞きます。これにより、子ども自身が疑問を抱き、能動的な学習態度を育てることができます。また、質問する習慣をつけることで、学習の消化不良を防ぐことができます。
まとめ
自己肯定感は環境によって増減します。子どもが年齢が上がっても親に甘える場面があるのはそのためです。そんな時はしっかり甘えさせ、次に向かう気持ちを持てるようにサポートしましょう。
最後に
最後に、自分は、大学で保育・幼稚園も学習し、教員として困っていた時期教育・子育て・心理学・脳科学等を勉強することで成長できました。
その時の内容や今でも勉強した、育児や教育に生かせそうな内容をブログやTwitterで発信しているので、フォロー等してくださると嬉しいです。
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