子どもの「考える力を伸ばす」教科書:星友啓著

子育て本レビュー

私は大学で保育・幼稚園・小学校の教育について学び、小学校教員として10年以上勤務してきました。また、幼児の双子の息子と乳児の娘の父親として育児に関わり、育休も取得しました。

従来の学習法では、「ひたすら時間をかける」「量で勝負する」ことが重視されてきました。しかし、これらの方法には限界があり、効率的ではないことが多々あります。星友啓著『子どもの「考える力を伸ばす」教科書』は、心理学や脳科学を理解し、それに基づいた学習法を採用することで、より短時間で効果的に学習できる方法を解説しています。

書籍の情報

  • 著者: 星友啓
  • タイトル: 『子どもの「考える力を伸ばす」教科書』
  • 出版年: 2020年
  • ジャンル: 教育・心理学

どんな方におすすめか?

  • 子どもの考える力をサポートしたい親
  • 教育に携わる教師や教育コンサルタント
  • 心理学や脳科学に興味がある教育関係者
  • 子どもの好奇心を育てたい保護者
  • 成長マインドセットを学びたい人
  • 自律性やモチベーションを高めたい教育者

おすすめポイント①: 好奇心を伸ばす声かけのコツ

好奇心を育てるための具体的な声かけのコツが紹介されています。例えば、原因と結果を推測させることで子どもが自ら考える力を養うことができる点が勉強になりました。日常生活で簡単に実践できる方法が多数紹介されており、親や教育者としてすぐ実践したいと思います。

  • 原因と結果を推測できるようにして 理由などを考えさせる
  • 「当たり前」を確認して そこから外れたとこを考えさせる
  • 何が起こるか予測するようにさせる

おすすめポイント②: 成長マインドセットの重要性

好奇心を伸ばすためには、色んなことに挑戦する必要もあります。そんな時に大事なのが、成長マインドセットです。(成長マインドセットとは、様々な経験によって、自分の能力が変化すると考える心の持ち方)成長マインドセットが子どもの学びにどれだけ重要かを詳しく解説しています。子どもが困難に直面したとき、ポジティブな思考と粘り強さを持つことの価値を理解することで、長期的な成長と幸福度の向上に繋がる点が勉強になります。

おすすめポイント③: 自律サポート型の教育

自律性を伸ばすための具体的なアプローチとして、共感、説明、決定の3つのコツが紹介されています。特に、親や教師が「〇〇しなさい」という指示から脱却し、子どもの気持ちに共感しながらサポートする方法が具体的に示されている点が勉強になりました。

  1. 共感: 子どもの気持ちを受け入れる。   例  まだまだ遊びたかったんだね。
  2. 説明: 子どもに分かるように説明する。  例  でももう帰らないとご飯の用意ができないだ。
  3. 決定: 子どもに少しでも決定させる。   例  パパが10数える間だけ遊ぶ?それとも、もう一回だけ遊ぶ?

おすすめポイント④: アクティブ・リスニングの実践

子どもが理解するために必要なアクティブ・リスニングの技術が紹介されています。

相手の話を言い換えたり、まとめたりするパラフレーズ

少し掘り下げた質問をする方法

共感を示す。

など日常のコミュニケーションで即実践できる内容がいいなと思いました。これらを、お子さんができるように徐々に練習していくことが大切と書かれていました。

おすすめポイント⑤: メタ認知の重要性

子どもの理解力や応用力、問題解決能力を向上させるために必要なメタ認知の育成法が詳しく解説されています。(メタ認知は、知能などより2倍学習効果に影響するそうです。)

学習前に

  • 何を勉強するか
  • 現段階で何を知っているか、知らないか
  • 苦手か得意か。
  • 苦手ならどのようにアプローチするか。
  • 何を得ることができると思うか。

振り返りに

何を勉強したか。

何を得たか。

今後の勉強に活かすとしたらどんなことか。

を短時間でも考えさせることがメタ認知を高めるために大事とされていました。

おすすめポイント⑥: 安定したメンタルの重要性

考える力を育むためには安定したメンタルが重要であることを強調し、ディスタンシングやマインドフルネスなど、具体的なメンタルトレーニング方法が紹介されています。これにより、子どもがマイナス感情から抜け出すスキルを学ぶことができる点がいいと思います。

まとめ

星友啓著『子どもの「考える力を伸ばす」教科書』は、心理学や脳科学に基づいた具体的な方法で子どもの考える力を育てる一冊です。好奇心を伸ばす声かけのコツや成長マインドセット、自律サポート型の教育、アクティブ・リスニング、メタ認知の重要性、そして安定したメンタルの重要性など、実践的なアプローチが満載です。子どもの考える力をサポートしたい親や教育者にとって、必読の内容です。

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最後に

自分は、大学で保育・幼稚園も学習し、教員として困っていた時期教育・子育て・心理学・脳科学等を勉強することで成長できました。

その時の内容や今でも勉強した、育児や教育に生かせそうな内容をブログやTwitterで発信しているので、フォロー等してくださると嬉しいです。

ぽん太@教育書・子育て本レビュー 元教員 (@pon_puchigaku) on X
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